継手の種類
鋼管杭工法や回転杭工法にとって、杭の接続は非常に重要な要素です。EAZETでは継手仕様として、機械式継手(AKジョイント、NCCジョイント)、もしくは溶接継手を使用します。


AKジョイント(一般財団法人 日本建築センター 評定書 BCJ評定-FD0509-04)
EAZETでは今までの溶接継手、NCCジョイントの継手仕様に、新しくAKジョイントが加わりました。ねじり性能を高めた新しい仕様で、より信頼性、安定性に優れた杭接続を実現していきます。

AKジョイントの接続工程と管理のポイント
一次締め、二次締めとも、トルクレンチで所定の締め付けトルクを確認することで、杭同士をしっかりと接続します。
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1.下杭埋設
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2.継手部の清掃
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3.ガイドリングのセット
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4.上杭(中杭)の建て込み
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5.杭の接続
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6.杭の鉛直度の確認
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7.外プレートの取付け
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8.ボルトの一次締め
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9.マーキング
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10.マーキング完了
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11.ボルトの本締め
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12.外観検査
AKジョイントと杭の組合わせ一覧
対応可能な杭の組合わせは下図の通りとなります。(腐食しろ1mmの場合)

- 黒字:STK400材
- 赤字:STK490材
- 緑字:SEAH590[STKT590]材
- 注意:AKジョイントを利用した杭に引抜き支持力を期待する場合には、AKジョイント部における引張り曲げの検討が必要となります。詳しくは當社営業擔當者にご相談ください。
- ●:製造時に特殊な加工を行うため、〇の組み合わせに比べて納期がかかる場合がございます。(旭化成建材にお問い合わせください。)
- ※SEAH590[STKT590]は、國土交通大臣認定(MSTL-0419)を取得し、JIS G3474(STKT590)についてJIS規格の表示を認証された製品です。
- AKジョイントの杭頭変位置の割増し係數について
- (一財)日本建築センターの?基礎ぐいの機械式継手評定方針?の変更に伴い、杭體の水平力に対する検討に際し、AKジョイントの剛性を考慮した設計を行うこととなりました。 具體的には、杭に作用する水平力により生じる杭頭変位に、AKジョイントの設置深さに応じた割増し係數を乗じるというものです。なお、割増し係數を用いる場合であっても「杭頭モーメント」は変わりませんが、「杭頭変位量」が大きくなりますので、 「杭頭変位量」に上限がある物件の場合はご注意ください。 また、抗體の各耐力の照査について既評定[BCJ評定-FD0509-02]から変更はありません。AKジョイントを御検討の際は、當社まで御相談を頂けますよう宜しくお願い致します。
使用材料
部材 | 規格 |
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外プレート/継手部 |
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ボルト※ |
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- ※許容応力度の基準強度として700N/?並びに材料強度の基準強度として700N/?の數値が國土交通大臣によって強度指定されたもの
NCCジョイント(一般財団法人 日本建築センター 評定書 BCJ評定-FD0045-10)
一定の管理のもとに工場生産された
①カプラー、②クリッパー、③締結ボルトセットの主要部品から構成されています。
接続作業に特殊な技能は不要であり、風、気溫等の施工時の気象條件の影響を受けにくいのが特徴です。

杭徑φ267.4の場合
※分割數は杭徑によって異なります。

杭徑φ190.7の場合
NCCジョイントの接続工程と管理のポイント
一次締めでのトルクの確認、本締めではピンテールの破斷、マーキングのずれを確認するのが、管理のポイントです。
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1.下杭埋設
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2.クリッパー·ボルト·ビンの設置
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3.上杭の建て込み
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4.一次締め
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5.マーキング
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6.本締め
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7.外観検査
NCCジョイントと杭の組合わせ一覧
対応可能な杭の組合わせは下図の通りとなります。(腐食しろ1mmの場合)

- 黒字:STK400材
- 赤字:STK490材
- 注意:NCCジョイントを使用した杭に引抜き支持力を期待する場合には、NCCジョイント部における引張り曲げの検討が必要となります。詳しくは當社営業擔當者にご相談ください。
使用材料
構成部品 | 規格 | |
---|---|---|
カプラー | MSTL-0367 國土交通大臣認定 UNY- 490 | |
クリッパー |
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締結ボルトセット | トルシア形 高力ボルト |
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六角ナット | ||
平座金 | ||
ねじり補強ピン | MSTL-0370 國土交通大臣認定 UNY-930 |
溶接
開先部は、ワイヤーブラシ等で不純物を十分に除去する。又、継手の重ね合わせは、裏當て金具を介して密著具合を確認して溶接する。

- 1.継手の溶接は原則として、アーク溶接とする。
- 2.溶接技能者の資格は、公共建築工事標準仕様書(建築工事編)平成31版「4.4.5(鋼管地業)継手(3)(イ)」に準拠し、
「EAZET溶接作業標準」に記載されたJIS Z 3841 SS-2H,SA-2H同等以上の技量を有するものとする。さらにEAZET施工技術委員會が定める溶接技量試験に合格したものとする。

- ■ 開先について
- 厚6mm以上の鋼管については、レ型開先とする。